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2015年06月25日

【小説】くだらない話 06

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side 神谷ナオ「罰ゲーム」
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本当は告白なんてしたくなかった。

最近、私たちの女子グループで流行っている遊びがある。
告白ごっこだ。

少しでも気になる人がいれば、告白して相手の反応を伺う。

成功すればそのまま付き合うし、
失敗すれば遠目に見守っている友人たちが現れて「ドッキリでしたぁ」
とテレビ番組のような種明かしを行うのだ。

よく顔を合わせるような人にフラれても気まずくならない、いい方法だと皆は言っていた。

ナオは気になる人とかいないの、とグループのリーダーである島田さんが聞いてきた。
他の友人たちは興味深げに私たちの話を聞いている。

いないと答えた。

この遊びが嫌いだったからだ。
気持ちに保険をかけているみたいで、どこかズルい気がした。
どうせなら一刀両断されて、枕を涙で濡らしたほうがいい。

「うそ。私、知ってるよ。村沢先輩でしょ」
「外れ」
「えー、でも、格好いいじゃん。
バスケ部のマネージャーとキャプテンなんて、なんかお似合いだしね」

私はスラムダンクの影響でバスケをはじめたミーハーな男に興味はない。
確かに顔も頭もいいしバスケもうまいけど、

なんか嫌なのだ。
気に食わない。
たぶん生理的なものだ。

「選手の体調とかオーダー表とか相談されたりするだけ。そういう感情はないの」
「なんでぇ、むこうは結構好きそうなんだけどな。じゃあ、誰がいいのよ」
「だから、いないって」
「うそ。さっき外れって言ったから、正解があるんでしょ」

しまった。
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posted by c-book at 15:36| 【小説】くだらない話