clear.gif

2015年06月25日

【小説】くだらない話 09

--------------------------------------------------------
最初から読む(目次へ)⇒

side 神谷ナオ「罰ゲーム」
--------------------------------------------------------
段取りでは「開けてみて」と言うのが正しく、
今のセリフだと少なくともまる一日は答えを待たなければならない。

いや、その前に好きです、とはどういうことだ。
これじゃあ手紙にした意味がない。

私は校舎の影で一部始終を見ていたはずの島田さんたちをおいて、
自宅まで猛ダッシュで帰った。

夜になり布団に入るが、目がさえて朝方まで眠れなかった。


次の日、靴箱に手紙が入っていた。

中身は「ごめん」と一言だけ書かれたノート用紙だ。
ああ、振られたんだ。


教室に行って島田さんたちに昨日のことを謝る。
そして、ふられたと話したら慰めてくれた。貰った手紙のことは言わなかった。

これで罰ゲームみたいな告白も終わったのだ。

その日の授業中、私たちはちぎった紙に適当な質問を書いて回す遊びをしていた。

ちょうど紙が文字でいっぱいになったので、
私が手持ちのノートから新しい紙を作ろうとしたとき、あの手紙のことを思い出した。

よくよく考えれば理不尽だ。不公平だ。
私は面と向って渡したのに彼は靴箱に置いただけで、しかも返事は一言しかない。

どれだけ恥ずかしいか分かってるのか、と窓際にいる彼を睨んだ。
のんきにノートをとっているようだ。

あっ、あくびした。



なんか、ムカついた。
--------------------------------------------------------
次の話へ⇒


posted by c-book at 15:47| 【小説】くだらない話